ネト案件「わたし、全然恋愛経験がなくて」
8月のとある休前日
その日は某マッチングアプリで会った子とのアポ日。
(自分はメインで使ってるのはtinderだが、昔登録してメインで使っていたけど、今は放置しているサービスが1個ある。今回はそれ)
tinderだと割とテンポ重視というが、放置していた方のアプリは若干婚活に偏っているイメージ。
アプリによってアプローチの方法を変えるべし、というのが一般論。
自分は若干調整させるくらいで、どんなアプリでも根幹は笑いを意識したメッセージ。
変に下心を出したりすると、自分の場合うまくいかないことが多い。
笑いを意識して入れて、やり取りを盛り上げて、時に男女であることを意識させるような感じ。
そうするとアポに来てくれた時点で女子はデートだということを意識しているし、服装やメイクも気合いを入れてきてくれる。
事前にメッセージで盛り上がっているので、最初から好意的。
本当に楽しみに来てくれたんだな、という感じ。
自分は最近tinderメインでやっていたが、婚活系のアプリはこういう素直な子が多いなあ、と思い出した。
話が逸れたが、そんな感じで今回もアポまでこぎつけた。
年下の新卒女子。
プロフィール写真の笑顔がとても好みで、写真詐欺じゃないと良いなあと思っていた。
いつものお店を予約して、相手とは現地集合。
少し先に着いてビールを一口飲む。
いつものルーティン、苦くないビールが少し緊張をほぐす。
初対面の女子と会うときはやっぱり今も緊張する。
ルーティンは大事。
店のドアの鐘が背後で鳴る。
「◯◯で予約してるんですけどー。」
「お連れ様お待ちです」
対面。
「こんばんは」
写真通り、それ以上にかわいい。
最近写真運が良い。
早速お酒を頼み、トークを開始。
冒頭でも話した通り、事前にメッセージで盛り上がっていたおかげか。
すごいニコニコしてくれる。
どんな話でも笑ってくれる。もちろんつまらない話なんかしてるつもりはないけど。
結構仕事が忙しいらしく、新卒なのに残業時間が長いみたい。
仕事の愚痴とか聞いて。
相手の学生時代の話や、仲の良い友達の話とかも聞く。
人間関係は狭く深く、というタイプ。
自分もそうだが、安易に自分もそうだよ、とか言うのではなく。
狭く深くいることの大切さとかを語る。
考えや思いの奥深いところで会話するイメージ。
そうすると食いつきはどんどん上がってくる。
徐々に相手は体をこちらに傾け、もっと質問してほしい、もっとあなたの話を聞きたい、という風になる。
そのお店はデートしている男女が他にもたくさんいたけれど。
他のテーブルに比べて一番盛り上がっている自信があった。
チラチラ他のテーブルの女子がこちらを見てきて。
それによりついた自信が更にトークを盛り上げる。
仕事や友人、それにまつわる価値観などのトークはおしまい。
恋愛に少し話を振り向けたところで店変えを打診。
2軒目もいつものしっとりワインバル。
1軒目とは打って変わって暗めの照明で。
デートに緩急をつけてくれる。
恋愛について、今まであったことや理想のタイプ、デートなどを語り合う。
今までの恋愛はどんな感じだったの?と聞くと
「わたし、全然恋愛経験がなくて」
「だからアプローチを受けてもどう応えて良いかわからないんです」
聞けば、彼氏は今まで学生時代に1人いただけ。
その彼氏がとんだダメ男だったみたいで、喧嘩ばっかりしてたそう。
でもその子は女子とばかり過ごしているので、全然出会いがないこともありなんとか付き合い続けてきた。
しかし我慢ならず、別れを告げて独り身へ。
そこからはやっぱり女子ばかりで過ごすので、出会いもなくアプリに登録してみたそう。
時々こういう子はいる。
すごい可愛いくて、性格も良い。
でも女子とばかり過ごしているので、恋愛経験もない。
大抵そういうのは類友なので、合コンとかもない。
繁華街とか行かないので、ナンパとかもされない。
アプリがだいぶ一般化されたので、登録してみた。
みたいな。
こういう子はアプリですぐ男にとられてしまう。
出会いの場に現れると、めちゃめちゃ男が群がってくる。
この子とはすぐに仲良くならなければならないなと決意を新たにした。
男からアプローチされてもどう応えていいかわからない、とのこと。
なるほど。
こういう子には、新しい価値観を作ってあげる必要がある。
以下のようなトークが有用。
【知り合いの話を使う】
・付き合うまですごい時間をかけて、付き合った後も手を出さずとても彼女のことを大事にしていた友達がいる。でも結局男女でいる意味がわからず、別れてしまった
・ナンパしてそのままセッ◯スした友達がいるんだけど、結局結婚した
【自分の話を使う】
・自分のタイプは素直な子。順番ばかり守ろうとするあまり、仲良くなるテンポがずれてうまくいかない子がいた
・好きな子にはガンガン攻めていく
こんな話をし、価値観を形成していく。
彼女の考えを導いてあげる。
女子に、「じゃあこの人にアプローチされなかったらもうこのあとはないのかな」と思わせる。
もちろん、事前にガッツリ和んでおく必要があるけれど。
そして、その日もそんな話をして。
すんなり自分の家に行く流れになって。
ちょっと家に着いてから「絶対しないからね!」と若干のグダがあったけど。
物理的な抵抗はないので無視して。
結ばれた。
彼女の終電までちょっとお喋りして、駅まで送ってあげた。
振り返ってバイバイしてくれて、また会いたいなと思わせてくれる子。
良い夏だ。